2009年9月27日

雑草の好き嫌い

 小屋の庭は、除草剤はもちろん、ほとんど草取りをしていないから、実にさまざまな「雑草」が繁茂する。長い期間観察していると、昨年まで優勢だったスゲの仲間が、今年はイネ科にとって変わるなど、草の間にも栄枯衰勢があって興味深い。

 彼らに責任は無いのだが、どうしても僕は雑草の種類に好き嫌いが生じてしまう。カタバミ、カキドオシ、シロツメクサ、コブナグサそれに今花盛りのイヌタデなどは好きな草だが、どうもイノコズチ、ワルナスビ、トキホコリ、ギシギシなどはいただけない。こいつらを見つけると、無性に引き抜きたくなる。ツル植物では、スズメウリやツルマメなどは可愛いが、カナムグラやヤブガラシは始末が悪い。イノコズチは、全体に品が無いし、ギシギシとワルナスビは、周囲の草と調和しない。加えてワルナスビは鋭い棘で、カナムグラは頑丈な茎で反抗する。トキホコリは、軟らかい多肉質の茎が地中動物みたいで気持ちが悪い。(これみんな植物の話だからね。念のため)

2009年9月25日

夕暮れ


 今日は、素晴らしい秋晴れだった。黄昏時、あまりに気持ちが良いので、小屋の下まで降りて行った。まだ、明るさの残っている西の空には、筑波山がシルエットとなっている。その山頂を薄いベールのような雲が覆っている。いま空を横切ったのは、ねぐらに帰るゴイサギだろうか。南の山並みの上に掛かっている上弦の月が光を増した。自動車のライトも目に付くようになった。集落の家々に、夕べの明かりが点り始めた。お腹を空かせた子供の泣き声が聞こえる。犬の散歩だろうか、遠くの方で犬が一斉に吠えだした。この時間の八郷は幻想の世界である。   (写真をクリックすると大きくなります)

2009年9月18日

収穫の秋



収穫の秋が始まった。庭にでてみると、ブルーベリーが熟した果実をたくさんつけているを見つけた。両手に入りきれない。急いで台所に戻ってカゴを持ち出し、今年最後の収穫をした。こんなにたくさんのブルーベリーをどうしよう。独りで、みんな食べたらこれだけでお腹いっぱいになりそうだ。
 小屋に向かう坂の脇に、勝手に生えてきた栗の木がある。いつの間にか大きく育って、今年はたくさんの実をつけた。そのイガが割れて、つややかな色した栗の実が覗いている。収穫して、今夜は、くりご飯でも作ろうか。
 栗の木の下には、真っ赤な彼岸花が咲いている。数年前に、僕が近くの田んぼの畦から移植したものだ。これは毒草だから食べられない。それにしても、この花は、秋の彼岸の到来を確実に知らせてくれる。

2009年9月11日

ヨメナ



 真夏の間、少しさびしかった庭に、花が咲き出した。夏から咲いているサルスベリは、まだたくさんの花をつけているし、あちこちに植えてあるハギも花盛りである。今朝、遅まきのフヨウが、大きな白い花を咲かせているのを見つけた。入口の道路わきには、ヨメナが清楚な花をたくさん咲かせていた。これは、夏草を刈るときに注意して残しておいた株である。僕の思いに応えてくれたのが嬉しい。

2009年9月9日

キノコを見つける


 う~ん、判らない。夕食の準備が終わったので、小屋の下の道まで出てみると、崖下の道端に、背の高い白いキノコが2つ。犬の散歩で通りがかった若い女性と一緒に観察した。それにしても、こんな若い人がこの山里にいたなんて、キノコと同じくらいのちょっとした発見だ。小屋に図鑑を置いていないので調べようがない。どなたか名前を知っていましたら教えてください。(キノコの方ですよ)

稲田が色づいた



 八郷盆地の稲田が黄金色に色づいた。稲穂の上を、秋風が通りすぎる。いよいよ刈り入れが始まる。 (写真をクリックすると大きくなります)

2009年9月4日

カツラの木


 これからしばらくの間、山小屋は甘い匂いに包まれる。庭のあちこちに植えてあるカツラの木の黄葉と落葉が始まったのだ。この木の落葉は、強い香りを放ち、それが風に乗ってあたりに漂う。空気が沈んでいるような夜などは、斜面下の道路を歩いていてもわかる。この香りを、ある人は、醤油の香りだいい、別な人はカラメルだと言う。チョコレートだという若い人もいた。この葉を乾燥させて抹香を作るから、東北地方では、マッコノキとかオコーノキなどと呼ばれる。因に、僕は、べっこう飴の匂いだと思うから、カラメル派である
 この木が大好きな人は多い。まず、新緑の赤みを帯びた葉が美しいし、成葉もハート形でやや青みを帯びた優しい緑色をしていて、葉柄の赤色との対比が美しい。すらりと伸びた小枝も清々しい上に、褐色の幹肌も捨てたものではない。秋の黄葉も美しいし、おまけに落葉まで甘く香るのだから、ファンが多いのもうなづける。そうだ! 花を忘れるところだった。花は、花弁も顎もなく、赤いおしべ(雄株)かめしべ(雌株)が付いているだけで形が面白いし、果実などは、極小さなバナナみたいで実に可愛い。虫もあまり付かない。しかも日本固有種である。こんな魅力的な木であるが、難点が一つある。それは生長が早く、すぐ大木になる事である。このブログを読んで、さっそく植えたところ、数年後にすっかり庭を占領されたとしても、当方は一切関知しません。

2009年9月3日

塩トマト甘納豆


 パンフレットに使うブナの写真を撮りに筑波山に登ったが、濃い霧が出て失敗に終わった。でも、まったく収穫が無かった訳ではない。ケーブルの売店で買った「塩トマト甘納豆」が、大当たりだったのだ。これは、トマト、塩、そして甘味という全く関連の無さそうな、あるいは矛盾するような三つをストレートに組み合わせた食品である。また、製造している所がいい。ラベルに、福島県棚倉町の「メグスリノキ本舗」とあった。味は、砂糖煮の乾燥トマト(多分プチトマト)を塩味にしたものと言ったら近いだろうか。甘酸っぱいトマト味で、グミのような食感である。一つ食べると、次から次へと欲しくなる。それに外観が美しい。ルビーのように透き通った赤や黒みがかった石榴石のようなものに、まぶした細かな塩粒が光っている。
 山の帰りに北条の「カフェ・ポステン」に、食べかけのを持っていったら、マスターが喜んでくれた。さっそく、これを入れたパウンドケーキを試作するという。「トマトのパウンドケーキ」だ。珍品である。彼の腕で、どんなふうに仕上がるのだろうか。すごく楽しみである。
 それにしても、今日はのんびりした一日だった。午前中は、山小屋のデッキで、遊びにきたヒカゲチョウと一緒に遅い食事をとり、その後、筑波山へ登山した。帰りは、「ポステン」のマスターらと楽しく食べ物の話をした後、再び山小屋に戻り、近くの温泉の露天風呂で居眠りしながら暗くなるまで過ごした。


2009年9月1日

その後の庭

 6月24日の写真と見比べて欲しい。現在の庭は、夏草が生い茂り、歩くのもままならぬ状態である。これでも今年になって2回ほど草刈りしたのだが、圧倒的な草の勢いに、また今年もギブアップである。他人から草取りしないのかと問われる度に、「いや〜、森を作ろうと思っているのですよ」とうそぶいている。