2010年3月31日

昔話のような

朝、庭を見ていたら、小屋の脇の山道を3人のお年寄りが歩いている。皆、竹や木の杖をついて、古風なリックを背負っている。近頃、こんな格好の集団 を見ることはめったに無い。どこに行くのかと聞いたら、椿峠を越えて山向こうの団子石集落まで行くのだという。この山道は、「赤坂」という名で、中世に小田の軍勢 が戦で通った道だと話したら、僕が地元の歴史に興味を持っていると見たのだろう。その内の一人が、自分たちは近くのS集落の者で、祖先は小田の家臣であっ たという。そして、S集落には石仏や石碑など当時のものと思われる遺跡がたくさん残っていて、その中の変わった形をした石碑には文字 が刻まれているので来て読んで欲しいというのだ。それに、とてつもなく古いお面もあるとも言っていた。他の一人は、かつて集落のとある場所を掘ったら、玉砂利が沢山出て きて、その中から大量の古銭や刀、そして首切り矢じりが出土したという。確かに、八郷は、中世の頃の山城や砦がたくさんあり、僕の小屋の近くにも有名な古戦 場がある。もっと話を聞きたかったが、これから峠を越えるというので長く引き止める訳にはいかないので、後日に会うことを約束して3人と別れた。八郷は、 こんな時代を超越した不思議なところでもある。

2010年3月29日

アオキの花

  もう3月も終わりだというのに寒い日が続いている。今日も、筑波山の山頂は薄っすらと雪をがぶっている。今年はこれで何度目だろうか。そんな中でも、季節の花が咲いている。小屋の入口の脇に植えてあるアオキが花を付けているのを見つけた。小さな花だが、目を近づけて見ると、四枚の濃い紫褐色の花弁をバックに4つの黄色い葯がよく目立っている。本当は、花や緑の恋しい冬に濃緑色の葉の間から真っ赤な実をのぞかせる雌株だともっと嬉しかったのだが、こんな精妙な美しい花をつけるなら雄株でも我慢しよう。

  庭では、いまプラムが花盛りである。昨年、何者か(たぶんハクビシン)によって、一夜にして果実をすべて盗まれて、ほとんど口に出来なかった木である。今年は、ソンナコト、サセナイゾ!

2010年3月23日

一面のホトケノザ


八郷は、どこでも絵になる。盆地の中の場所によって雰囲気が異なり、しかも、どこでも美しいのだ。昼食の後、車で八郷を散歩した。ゆったりとした起伏のある畑や林が続く道を走っていたら、紫色の花が一面に広がっているところがあった。一瞬、ラベンダーかなと思ったほどである。どこと無く北海道のような風景である。遠くに牧畜のサイロまである。おまけに、近くにあるCafeの名前が「ふらの」だった。出来すぎている!
近づいて見たら、ホトケノザが一面に咲いていた。

庭の至るところで花が咲き出した

庭の至る所で花が咲き出した。白い花は、モミジイチゴ、プラム、リキュウバイ、ツバキなど、黄色の花は、キブシ、レンギョウ、サンシュウ、スイセンなど。枝垂桜は、蕾がはちきれそうに膨らんで、ほんの少しピンク色の花弁が見える。今週末には咲くかもしれない。これからの庭は、日を追うごとに色数が増えて華やかさを増すだろう。

モミジイチゴが、赤みを帯びた艶やかな茎に瑞々しい新緑の若葉と白い大きな花をつけている。棘で全身を武装しているが、果実の美味しさと花の美しさでは、この辺の野生植物ではトップクラスだと思う。

2010年3月21日

ピーの洗濯

 昨日の午前中は穏やかな天気だったので、暖かくなったらやろうと思っていたピーの洗濯(シャンプーとも言う)を実行した。僕のところに来て初めてである。ピーのやつは、これから何かただならぬことが始まると感じたとたん必死で抵抗する。全身がシャンプーまみれになっても、隙あれば逃げ出そうとする。そのたびに、尻尾をつかんで引き戻すのを繰り返して、やっとのことで洗い終えた。これに懲りたので、すすぎは、シャワールームに閉じ込めて、冷たい水のシャワーを容赦なく浴びせた。これには、ピーも参ったようでグショグショのまま走り回っている。僕も、それを必死で捕まえて押さえ込もうとしたので、すべてが終わったときは、ふたりともずぶ濡れだった。イヤー、いくら暖かくなったといえ大変だった。

2010年3月17日

ジャガイモを植えた

 今日は、どうしても流山の自宅に帰らなければならない。それまでの間に、ジャガイモを植えなければならない。この辺の植え時期は3月初中旬だから、今を逃したらマズい。種芋は用意してある。まずは、近くのホームセンターへ肥料を買いに行き、予定した畑を耕して畝を作った。今年は、メークイン、キタアカリ、それにトウヤの三種類それぞれ2kgを植えた。急いで作業したので気がついたら汗だくになっていた。冬の間、怠けていた身体にはきつい。終わったのは昼過ぎ。その間、ピーのやつはずっと側にいて、仕事の邪魔ばかりしていた。

2010年3月16日

ネコヤナギとアブラチャンの花




 庭の木々が一斉に芽吹き、あちこちで早春の花が咲き出した。驚いたり、喜んだり、写真を撮ったりで、急に忙しくなった。今日はその中から、紅ネコヤナギとアブラチャンの花をアップする。いずれも、ごく小さな花だが、紅ネコヤナギの微妙な色合いと無数の可愛いアブラチャンの花は感動ものだ。
 夜になり、小屋の外に出たら下の田んぼの方から、カエルの鳴き声が聞こえてきた。ああ!やっぱり春になったのだ!  (写真をクリックすると大きくなります)

2010年3月15日

田舎で石窯ピザを見つけた


 小屋のアプローチへ木を植えていたら昼になってしまった。何処かに食べに行こうと、車で出かけたのはいいが、八郷は蕎麦屋以外で満足なレストランがほとんど無い。とりあえず、東に向かって走った。志筑を過ぎたあたりで、カフェ・石窯ピザ『はなな』の看板を見つけた。この辺は、街道沿いの古い屋敷と植木畑が連なる静かなところである。これまで、何度も通っているはずなのに、気が付かなかった。横道に入ったら、それらしい看板が出ている「農家」があった。どうやら、古民家を改造してお店にしたようだ。広い庭の奥にある母屋には、たたきの土間に数組の客席があって、南の庭に向かう大きなガラス窓からは、庭の柿木や白樫の垣根、高く積まれた薪小屋が見える。北向きの窓からは杉林である。田舎の農家の縁側で、暖かな春の陽を浴びながら、お茶をご馳走になっている気分である。心からくつろげる空間である。でもこれは客の話で、多くの客をたった一人で対応している若い女性は気の毒なくらい忙しそうだった。僕は、ジャガイモと豚バラ肉のピザを注文したが、期待を裏切らない美味しさだった。ほとんどの食材は、地元産だそうだ。

 久しぶりで本格的な石窯ピザを食べたら、いま庭にある石窯を改良工事して自分でも焼きたくなった。今度は、横につけた炉で薪を燃やして追加加熱ができるような構造にしようと考えている。いつになるか約束できませんが完成したら報告します。

2010年3月14日

ヒキガエルの産卵


 昨日の夕方、筑波山麓自然学校から戻ったら、庭の池のある方角から低いくぐもったカエルの鳴き声が聞こえた。20度を超える暖かな陽気だったので、アカガエルでも産卵に来ていたのかと思って、今朝になり池をのぞいたら、水中にヒキガエルの卵があった。どうやら、昨夜、産卵していたのはヒキガエルだったようだ。もう、その季節になったのだ。夕べ他の場所では蛙合戦が繰り広げられたと聞いた。このところ雪が降ったりして寒い日が続いたのが、急にポカポカした陽気になったので、カエルたちは急いで産卵を始めたのだろう。

2010年3月12日

土手のシュンランが咲く


 庭の西側は、ヒノキやスギの暗い森だ。それとの境が低い土手のようになっていて、午前中も早い時間だけ日の光が差し込む。この土手の上には、僕がこの土地に来る前から、ウグイスカグラやヤブコウジに混じってシュンランの株がいくつかあって、毎年、今頃になると花を咲かす。今年はどうかと覘いたら、やはり、薄緑のベールを被ってうつむいている花を8個ほど見つけた。嬉しいことに、昨年まで咲いたことが無かった隣の株が、初々しい蕾をつけていた。これらにスポットライトのように朝日が当たったとたん、本格的な春の到来を実感した。

2010年3月9日

ボケたと思われた


 今日は、霙の降る中、筑波山麓にあるフォーラムの「すそみの森」で、ジャニーズ事務所の「NEWS」とかいうアイドルグループのテレビ番組の収録があって立ち会ってきた。何とかの理由で47本のクヌギの木を植樹をするというシナリオである。僕は、まったくこの方面には疎い。丁度、離れて暮らす息子の誕生日だったのでお祝いのメールを送った中で「今、ジャニーズの人たちと木を植えている」と書いたら、とうとう、親父が「ボケ」てしまったと思ったらしい。心配になって、留守の山小屋や携帯に何度も電話したという。どう考えても、僕とジャニーズは結び付かなかったようだ。もっとも、テレビをあまり見ない僕は、「NEWS」って、まったく知らなかったのだから無理もない。でも、撮影スタッフだって同じようなものだ。スコップを生まれて初めて使ったというし、枯れ残った稲株を指して、「これって、もしかするとコメノキですか?秋になると実るのですか?」と聞くのだから。ただ、単に生活環境と関心の向け先が異なるだけ。
 今年は、天気がまったく変だ。また、雪になるようだ。

2010年3月8日

庭いじり

 ほんの束の間だったけど、久しぶりに日がさした。でも、風が冷たい。そのはずである。下の道まで降りて筑波山を眺めたら雪化粧していた。山で冷やされた空気が、八郷盆地に降りて来るのだろう。そんな中、一昨日、小屋に戻る途中に買ってきたジャーマン・カモミール、ボリジ、それにセージなどのハーブを植えた。まだ季節が早すぎるのだろう、ホームセンターに並んでいる種類は少ない。昨夜から、植える場所をあれこれ考えていたが、作業を始めたらすぐ終わってしまった。
 しかし、この作業が、「庭いじり」に火を付けてしまった。以前から、小屋へのアプローチの幅が広すぎると思っていたので、手を入れたくなってしまったのだ。いろいろなところに枯れ枝を置いては眺めて、最もいい感じになる位置を探した。すると、今までの半分の幅がしっくり収まることが判った。しかし、これでは車が方向回転出来ない。迷ったが、結局、車の利便性より庭の景観を優先することにした。それに、小屋の窓から車が見えるのは無粋ではないか。もっと上まで登れば、車を置くスペースと回転場所はいくらでも確保できる。そこで、駐車場を作ったり、アプローチの脇に植木を植える穴を掘ったりと、今日は一日中、庭を相手にして過ごした。

2010年3月4日

サンシュウが咲いた。


 庭を歩いていて、サンシュウの鮮やかな黄色い花を見つけた。足元には、スイセンが清清しい青い葉を直立させている。土手のシュンランの蕾もだいぶ膨らんだ。ミズキの小枝の赤色が一段と艶やかさを増した。雑草の緑色が急に瑞々しくなった。近頃の目まぐるしい天候の変化も、本格的な春になる前兆だと思えば許せる。
 「原野」と呼んでいる庭の南半分の枯れ草の中で、ガサゴソと音がする。枯れたススキとセイタカアワダチソウの間に、尻尾のようなものが見え隠れする。てっきり、ピーのやつだと思って呼んだら、4、5羽のコジュケイが、けたたましい鳴き声を上げて飛び立った。ここは、このままの藪にしておこうと思っている。コジュケイの他にもキジやノウサギなどの動物たちの場所だからである。
 それから、庭の畑に苦土石灰を撒いた。いよいよジャガイモを植える準備だ。今月の下旬ごろに植え付けだ。すでに種芋3種類と元肥は買ってある。今年こそは、真面目に育てるつもりだ。(これで何度目の「今年こそ」だろうか?)

オリーブの木

 このところオリーブに凝っている。オリーブオイルとオリーブの木の両方だ。先日は客が来たのでオリーブオイルをたっぷり使ったパスタを作ったし、手元にある野菜にEXバージン・オリーブオイルと塩(あれば粉チーズも)をかけただけの超シンプルなサラダが気に入って毎日のように食べている。オリーブの木は、2年前にプレゼントされた「ネバディロブランコ」に「ルッカ」、最近入手して小屋の庭で育てている「フラントイオ」、「ピクアル」、それに比較的大きな「マンザニロ」の5種類である。オリーブは、自家受粉し難く二種類以上を植えないと実が付かないのだ。でも、いずれも若木で、果実がたわわに実って自家製のオリーブオイルやピクルスが賞味できるのは、少なくとも3年先だろう。

2010年3月2日

2月は投稿数が最多

 先月は、日数が少ないにもかかわらず、投稿数が18件と、これまでの最高を記録した。それだけ暇だったのかな。この調子で続けよう! (この記事は、前回の不吉な記事を過去のものとするためのダミーです)