朝から、BS世界ドキュメンタリー『アレッポ 最後の男』を観て、ひどく暗い気持ちになった。二人の可愛い女の子の父親であり、無差別爆撃の恐怖と戦いながら人命救助をしていたハレドが、ついに自ら犠牲なった場面で涙ぐんでしまった。これが、現在進行中の現実なのだと自分に言い聞かせると、遣り切れない無力感に打ちのめされる。安全なところに身を置いての「同情」や「論評」が何の救いとなるだろうか?
気分を変えようと、庭に出たら生命が溢れていた。瑞々しく繁っている植物の緑で心も身も染まりそうだ。まだ、あたりにはオガタマの甘い香りが漂っている。ホトトギスが鳴きながら近づいて来た。
・・・ ああ!また、ドキュメンタリーの画面を思い出してしまった。そういえば、緑が消えた瓦礫の街に、ハレドが将来の子供らのためにと苗木を植えていたっけ・・・。
僕だけが、こんな静かな時間を過ごしていいのだろうか?
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